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飾ること 暮らすこと

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「DIY」と運命の出会い。築42年の部屋に住んで、人生が変わった話。【後編】

#DIYer 久米まり

インテリアスタイリストや、セレクトショップのキーマン、クリエイターなど、さまざまな分野で活躍する「ライフスタイルのつくり手」をゲストに迎え、「飾ること」「暮らすこと」にまつわる、とっておきのアイデアや工夫を紹介していただく連載コーナーです。

こんにちは!DIYer 久米まりです。

前回の記事では、私が夫と新婚生活をはじめた『神田川』のような古くて狭い部屋で感じた「憧れの暮らし」との葛藤、そしてホームセンターでDIYとの運命の出会いを果たしたことをご紹介しました。

今回は、DIY初心者だった私が「理想の部屋」をどのようにつくりあげたのか、そしてDIYを通して学んだ大切なことをお伝えしたいと思います。

「DIYの知識ゼロ」からつくり上げた、大好きな空間。

そうしたきっかけがあって、私は築42年の家に住みながら、
5年くらいひたすらコツコツ、コツコツとDIYにチャレンジし続けてきました。

DIYの知識ゼロ、技術ゼロ。

素人中の素人No.1、毎日失敗の連続で 大体8割は失敗。
失敗は成功の母、と言うけれど、それは器用な人の話なわけで。
不器用な私はいつまでたっても上達しない。

でも、そんなことはどうでもいい、
結婚前に思い描いた理想の暮らしに少しでも近づけたい。
その一心で、失敗は なにひとつ苦になりませんでした。

四畳半の小さなリビングに買ったものは、エアコンとソファだけ。
はじめは愕然とした『神田川』のような部屋も少しずつ変わり、
好きになってきました。

壁やドア、テーブルや窓、照明なんだって手作りできるんだ。これは新発見。
なんにも知らないけれど、知らないことだらけだけど。
しつこいくらいの情熱があれば素人にだって
大好きな空間をつくることは可能なのかもしれない。

毎日が楽しくて、アドレナリン全開。
どん底まで落ち込んでいたのがはるか昔に感じるほど、懐かしく思えました。

空間ぴったりのサイズとデザインは、DIYの醍醐味。

玄関ドアを開けるといきなり和室が丸見えで、
どうしようかと頭を抱えつつIKEAへ行ってみると
大きな本棚とバチッ!目が合いました。

その本棚に扉をつくって取り付け、間仕切りを兼ねた靴箱に変身させて。

置きたい場所に、置きたい家具が、ぴったりのサイズで。
既製品の家具ではなかなか、ここまでうまくいかない。
これがDIYの一番の魅力かもしれません。

「心から好き」と思える家に暮らすために。

見よう見まねで飛び込んだDIYの世界。

私のような完全な素人(しかも超がつくほどのズボラな)に、完璧なものをつくれるはずはなくて。
でも、思いのこもったもの、目指すべき理想の暮らしは、その家に住む住人にしか叶えられないはず。

まだまだこの日本では
「DIYなんて日常生活に必要のないものでしょ?」
そんな考えの方が多いのかもしれません。

確かにそうだ。
料理はしないと生きていけないけれど、DIYをしなくても生きていける。

だけど。
ほんの少し手を加えることで、家が愛しくなる、暮らしが想像以上に豊かになる。
だって家は、家族だから。
子供たちが成長するように、家も一緒に歳を重ね、家族みんなで成長してゆけたらどんなに幸せだろうか。 

みなさんは自分の家を心から好きだ、と胸を張って言えますか?

この場所に住み始めた8年前、私は自分の家が大嫌いでした。
とにかく早く引っ越したかった。仮住まいだから……そう自分に言い聞かせていました。

それなのに。

偶然にも出会った、希望の光とも言えるDIYが
私の人生と価値観を大きく変えてくれたのです。

ピンチは、自分を変えるチャンス。

この古い家に出会わなければ、きっと今もこれから数十年先も
DIYとは無縁の生活を送っていたことでしょう。
幸せかもしれないし、幸せじゃないのかもしれないし、それはわからない。

ただひとつ言えることは
逆境とも思えた8年前の事件は自分を変えるチャンスだった、ということ。
のらりくらり、なんとなく生きてきた私には
あまりにも衝撃的で、あまりにも最高な出来事だったのです。

古くて狭い新居には、恥ずかしくて友達を呼べなかった。
そもそもそれが間違いだったのでは、と後に気付きました。 

大切なのは人と比較することじゃない。
自分たちに合った生き方、暮らし方を地道に見つけていくことこそが本当の幸せじゃないのだろうか。

暮らすことの喜びを教えてくれたこの家に
最後まで諦めないことを教えてくれたこの家に

そして、なによりも。
一緒にDIYの暮らしを心から楽しんでくれている家族にありったけの感謝を込めて。

古い、新しい、狭い、広い、どれもこれも関係なくひっくるめて。
今の家を、今以上に、どれだけ愛すことができるのか。
家が秘めているまだ見ぬ魅力と、無限の可能性を
DIYで発見し続けていきたい。
欲しい暮らしは自分でつくる、それが私たちの理想の暮らしであり、人生への課題です。

DIYで心と暮らしを豊かに。
これからも穏やかで愛すべき日常を細く長く過ごせますように。

 

DIYer KumeMari.


DIYer 久米まり - MARI KUME
DIYer 久米まり - MARI KUME
2011年に独学でDIYをはじめ、その過程をアップしたDIYブログが大人気に。企業コラボ、著書多数の大阪在住、カリスマDIYer。

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