- 水野 遼平さん/真理恵さん(OVERLAP CLOTHING)
- 雑誌やTV、広告など幅広いフィールドでファッションスタイリストとして活動している遼平さんと、「Spick&Span」のプレス経験後にフリーランスとして独立した真理恵さん。「OVERLAP CLOTHING」で夫婦ともに働きながら、古着の買い付けやオリジナルライン「map.」の製作も手がけている。
- Instagram - @overlap.clothing
お店は家の延長のように落ち着ける空間に。
スタイリストの水野遼平さんと、ファッションディレクターの真理恵さん夫妻が立ち上げたアパレルショップ「OVERLAP CLOTHING」。現在は世田谷区三宿にお店を構え、セレクト古着やオリジナルブランドの「map.」などを展開している。
公私ともにパートナーで仕事も一緒の2人。仕事とプライベートのオンオフをあえて分けないことがこだわりだと話す。
「私はフリーランスになってから、仕事と家庭の切り替えがなくなりました。自分のペースでのびのびと仕事に集中できる今の生活は、私にピッタリです」
ファッションが大好きな2人。ひと部屋を丸々衣装部屋に。
水野夫妻の自宅ではまず、天井から床までびっしりと洋服が詰まった衣装部屋に驚かされた。部屋の広さとクローゼットがたくさんある収納力に惹かれてこのマンションを選んだそう。
「2年前に子どもが生まれたのを機に、ここへ引っ越してきました。職業柄、僕も妻も服をたくさん持っていて、前の家では収納が追いつかなくて衣装部屋として自宅以外にもうひと部屋を借りていたんです」
現在は、夫婦共通の衣装部屋、遼平さんのスニーカー部屋、そして寝室のクローゼットにはお子さんの洋服も。家のいたるところに収納があり、まさに洋服に囲まれながら暮らしているといっても過言ではない。
衣装部屋は数えきれないほどの服やファッション小物であふれているにも関わらず、不思議と統一感があるように感じる。ファッションのプロである遼平さんならではの収納のコツはあるのだろうか。
「ハンガーの種類を揃えることでしょうか。同じ形なら1枚1枚の隙間をなくしてなるべくたくさんの枚数を収納できるんです。簡単で実践しやすいと思います。仕事用の衣装も保管しているので出し入れが多いため、利便性を考えて軽いプラスチックタイプのハンガーで統一しました」
夫婦ともにファッションフリークな2人だからこそ、気になるのはお子さんの洋服選び。2歳になる息子さんのコーディネートは、どちらが決めているのだろうか。
「今は夫婦日替わりで選んであげることが多いですね。でも、これから大きくなったら自分で服を選びをしてほしいと思ってます」。今からその日が待ち遠しい、と真理恵さんは笑顔で話した。
スニーカー好きな遼平さんならではのシューズ部屋。
衣装部屋の隣にある1室は、遼平さん専用のシューズルーム。「収集癖は特になく、ただ欲しい靴を買っていたらこうなってました」ということだが、スタイリストという職業柄、革靴やサンダルなども合わせるとかなりの量になる。一体、このひと部屋に何足くらいの靴があるのだろうか。
「スニーカーだけで約500足はあると思います。僕は足のサイズが大きいので、通常のシューズラックではなかなか収まらないんですよ。ブランドや種類で分けて管理して、素材が柔らかくて重ねても大丈夫そうなコンバースなどは縦に積んで保存しています」
毎朝まずここに来て、その日履く靴を決めた後に隣の衣装部屋で服を選ぶのがルーティンだという遼平さん。ラックに積み上げて全ての靴を見渡せるようにすることで、靴を選びやすくしています。
ライフステージの変化に合わせて、家族が暮らしやすいリビングを。
衣装部屋やシューズ部屋と異なり、家族で過ごすリビングは落ち着いたシンプルな印象。洋服と同じように、インテリアのコーディネートにもどのようなこだわりがあるか気になるところだ。
「ダークブラウンの床に合わせて、机や棚は木が基調のものを選んでいます。部屋のアートや照明は、知り合いのアーティストの作品です。特に気に入っているのは、手編み帽子を照明シェードにしたもの。エクアドルの伝統的な技法で、インテリアのアクセントとして活躍しています」と話す真理恵さん。
子どもがまだ小さい家庭では、“見せる収納”だと汚れたり、モノが落ちて危険な可能性があったりと、インテリアも悩みどころ。水野家でも、扉のある棚を活用する、アートは壁に掛けるなどの工夫をしている。
「今はモノが少ない分、部屋がとてもシンプル。子どもが大きくなったら、ヴィンテージのソファやキャビネットを揃えたり、花を飾りたいです。これからが楽しみですね」という真理恵さんに相槌をしながら、遼平さんもこう話す。「子どもが生まれてからは、より広い場所でゆとりのある暮らしがしたいと思うようになりました。しっかり広さがあるこの家に住みはじめて、本当によかったなと実感しています」
大好きなファッションを中心とした、家族のライフステージの変化に合わせた家づくり。服と家族へのあふれんばかりの愛情は、これからも家を成長させていくはずだ。
- Photo/Dai Yamamoto
- Text/Uno Kawabata(FIUME)
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