LIFE LABEL Hello, new fun. LIFE LABEL Hello, new fun. LIFE LABEL Facebook Facebook Pinterest YouTube Instagram Instagram Twitter Twitter hatena Feed
愛犬とアウトドアを楽しむ、車内空間スタイリング
CAR 2022.03.29

愛犬とアウトドアを楽しむ、車内空間スタイリング

大野 高広/フリープランナー

クルマを見れば、持ち主の個性が自然と見えてくる。クリエイティブの世界で活躍する大野高広さんは長年ファッションカルチャーの世界に携わり、都市生活を送りながら余暇には自然の中に飛び込んで、キャンプやハンティングに興じてきたという生粋のアウトドアラヴァー。当然愛車選びには、その趣味趣向が色濃く反映されている。オーナー同様、他とまず被らない個性を持ったロシア車を、彼はどんな風に満喫しているのだろうか。その活用法から紐解く、趣味人のためのケーススタディ。

INFORMATION
大野 高広(フリープランナー)
大野 高広(フリープランナー)
おおの・たかひろ|1981年生まれ、埼玉県出身。出版社でファッション誌のプランニングに長年従事した後の2018年に独立、翌年にブランディングやプランニングを行う「T.E.N」を立ち上げる。自身は東京で暮らしつつ、縁の深い沖縄でアウトドアを軸にしたコンセプトショップ、「ナラティブ アウトドア サプライ」を展開し、同地に根ざした新カルチャーメディア、「champlu」を主宰。

重要なのは、機能と見た目の両方がフィールドに馴染むこと

年に3ヶ月しかない猟期にはライフルを担いで山をゆき、仕留めた鹿や猪は自ら解体して、感謝とともに自家消費する。それ以外の時期には、家族や愛犬とキャンプやドライブに勤しむ日々。頻繁にアウトドアフィールドに繰り出している大野さんにとって、クルマはスタイルの象徴であると同時に実用品。ぬかるんだ悪路でも安心して進める4駆であることが前提で、その都度アクティビティの目的に合わせたツールやギアを積んで、それが必要な時にはクイックに取り出せるようにしている。必然的に物量は多くなるが、それが不快なノイズにならないことも大切。「自然の中にいるときは、できるだけ人工物が気にならないようにしたいんです」と大野さん。車内と外の大自然との温度差を極力無くすことで、  より純度の高いアウトドアに興じるのが大野流だ。

【POINT①】用途に合わせた積み替えができるストレージを活用

コンパクトな4シーターの「ラーダ・ニーヴァ」、そのトランクは決して大きいとは言い難い。そんな限られたスペースで、アウトドアギアや日常使いのツールを管理するために大野さんは数種類のストレージを使用することでトランクの省スペース問題をカバー。現在用途やシチュエーションによってジムニーの最新モデル、JB64と乗り分けている大野さんはその日に乗る車にこのボックスごと積み替えることでスムーズに荷物の移動ができるようにしている。

ソフトクーラーは「エーオークーラー」のもの。「これを積んでるのはハンティングで狩ったイノシシや鹿を解体して肉をしまう時とか、旅先で買い物をした時に荷物をしまうのに都合がいいからです。猟期ではない夏場はハードクーラーと併用して使います」。

インダストリアルなシルバーのハードボックスはドイツの航空コンテナメーカー、「アルテック」のもの。 本来アウトドア用では無いが、出自を思えばその耐久性や利便性が有益なのは想像に難くない。何より、この飾り気のないデザインがクールだ。「一口にアウトドアと言ってもキャンプやハンティングなど用途によって装備も変わるし、時期や場所によっても変わるので、道具の入れ替えやすさを意識するようになりました」。

【POINT②】自分の好きなテイストと愛犬の快適さを両立するギアを選ぶ

5歳の愛犬、コテンがくつろぐドッグベッドはハンティングシーンにもぴったりなティンバーカモ。渡米の度に足を運んでいるアメリカのアウトドアショップ、「カベラス」で見つけて購入したものだという。

クラシックな車内空間のイメージを損なわないように、極力ミニマルであることを徹底している大野さん。とは言え、犬は泥だらけの足で容赦無くシートに飛び乗るので、カバーも必須。ここで使っているのは自身が手がける「ナラティブ」のオリジナルだ。「ドッグギアは日本だとどうしてもこの車に合うものが見つかりにくくて。カベラスというアウトドアショップは日本で展開されていないようなアイテムがたくさんあるのでアメリカに行くと必ずチェックしています」

【POINT③】アウトドアにも使える拡張性の高い収納類

ただでさえ省スペースの小型車なので、限られたスペースをスマートに使うためにティッシュやウェットティッシュなどは床置きせず、吊り下げて縦の空間も有効活用している。 世俗的なデザインのパッケージをできるだけ目にしなくて良いよう、タフな素材のカバーで覆っていうるのもポイントだ。どちらもミリタリーテイストで主張が少ない見た目が車内空間にマッチしている。

「このストラップはもともと兵士がリュックを腰に留めておくためのものなんです。こんなクオリティとタフさのものがリーズナブルに手に入るのがミリタリーの良さ。僕はマルチストラップとして使っていて、アウトドアに繰り出した時にはテントに引っ掛けて、シェラカップを吊るしたりしています。カラビナは『ナイトアイズ』のもの 」。

フロントウィンドウに無造作に置かれたタブレット型の端末は「ゴ―ルゼロ」のノマドファイブというソーラー式のバッテリーチャージャー。デバイスの充電はクルマからも行えるが、車の電気系統やバッテリーへの負荷を極力減らすために、主にこれを使っているのだとか。

スペースが限られた車内も、アイデア次第でいくらでも快適に

「全部に言えることですけど、工夫しながら自分に合った道具を選んだり、作ったりしていくのがアウトドアの楽しさだと思います。実際にハンティングやキャンプをするようになって、それまで当たり前のように触れていた洋服とか、ファッションとかのテクニカルな部分の価値っていうのがすごくわかるようになりました。ゴアテックスがどれだけ風を遮って、雨から守ってくれるのかとか、火を扱う時に難燃性のウェアや山登りをするときのULと呼ばれる装備のありがたみだとか。ずっとファッションの世界に関わってきましたけど、ファッションが好きというよりも、モノよりのデザイン美や機能性にシフトしていきましたね。ギアもいろいろ試して、触れてみることが大事だと思うし、スペースが限られた車内もアイデア次第でいくらでも快適に使うこともできます。

この「ラーダ・ニーヴァ」は僕にとって“面倒くさいけど格好いい”クルマ。だから、車内空間のつくりかたもそんなイメージにあっているかどうかが判断基準です。クルマも道具も言ってしまえば何でも良いんですけど、それを選ぶのは全部自分だから。“The Choice Is Yours”ですよね」。

  • Photo/Masashi Ura
  • Text/Rui Konno
LL MAGAZINE