ゼロキューブはどんな形にだって変えられる。アイデア次第でどこまでも。
ゼロキューブの特徴はいろいろあるけれど、内装で言うなら吹き抜けであることがそのひとつ。玄関からキッチンへとダイレクトにアクセスできる動線も評判がいい。ゼロキューブの代名詞とも言えるそんな内装だけど、関根さん一家が住むゼロキューブは、あえてどちらも採用していない。暮らしやすさを重視した結果、独特でオリジナルの箱ができあがった。規格住宅であるゼロキューブの可能性は、どこまでも広がっている。
- 関根 健太郎(柔道整復師)
- せきね・けんたろう|1995年生まれ、埼玉県出身。妻の夏瑠さんと愛娘の璃茉ちゃんの3人暮らし。2021年に結婚したのち、2022年よりゼロキューブに住み始める。趣味は植物鑑賞と筋トレ。
- Instagram - @zerocube_knr
自分仕様にアレンジできるのが、最大の魅力。
住宅と畑に囲まれた関根さん一家のゼロキューブ。周辺は静かで、車で10分も行けば大きな商業施設があり、実に住み良い場所に建てられている。今年でゼロキューブに住み3年目を迎えている。
「結婚を機に一軒家を探しはじめました。家賃を払っているよりも、買っちゃったほうがいいんじゃないかという話になって。そんな計画をしはじめたとき、お互い『四角い家に住みたい』という意見が一致して、ゼロキューブにたどりつきました」
四角い家と言っても、同様の規格住宅は数多くある。そのなかでもゼロキューブに惹かれた理由は、デザイン性の高さと、拡張性だった。
「ぼくらはシンプルなデザインが好きなので、その点、ゼロキューブは理想に近かったんです。なにより、ほかの規格住宅に比べて自由がきくところがよかったです。工務店さんのおかげもあるんですけど、元の形からいろいろアレンジさせてもらってます」
それが冒頭にあった「吹き抜けや玄関の動線を、あえて取り払った」ことに繋がっていく。
自分たちが暮らしやすい形にするのが第一優先。
まず驚かされたのは、ゼロキューブ最大の特徴と言ってもいい「吹き抜け」がないこと。未来の家族構成と、自分たちが家をどう使いたいかを吟味し、吹き抜けの部分をなくし2階の部屋を拡張したという。
「もちろん吹き抜けには憧れがありました。ただ、いろいろ調べたり、自分たちの将来を考えていくなかで、使い勝手を重視しました。それによって2階はひと部屋を広くできたんですよね。いまは物置になっていますけど(笑)、将来は璃茉の部屋にできたらと思っています」
次が「+BOX」の使い方。多くの人は、このスペースに客間を作ったり、土間にして趣味のために使ったりするけれど、関根さんは風呂やトイレなどをこのスペースに集約させた。
「なぜそうしたかというと、家で一番時間を過ごすのはリビングだから、その場所を窮屈にしたくなかったんです。水回りのスペースを移せたことで、リビングは本当に広くなりましたね」
水回りだけでなく、ゼロキューブで人気のパントリーも同様の理由から「+BOX」の部分へと移動させた。
「パントリーをキッチン裏に付けるのも人気があると思うんです。そうすると、どうしてもキッチンがリビングにせり出すんです。だから『+BOX』に収納を設けて、そこをパントリーにして使っています。妻のアイデアでしたが、かなり気に入っています」
収納部分には食料以外にも、掃除用具だったりティッシュなど、かさばるものが収納されている。見せるものは見せて、隠すものは隠す。そうすることでメリハリがつき、キッチンや水回りがすっきり、洗練されている。
玄関からキッチンへ直接アクセスできる作りもゼロキューブが支持される理由のひとつなのだけど、そこにも関根さんならではのこだわりのため、あえて採用しなかった。
「帰ってきたときに、少しでもテンションのあがる玄関にしたかったので、そこにキッチンへ繋がる扉があることが個人的には嫌だったんです。扉を無くし壁を設け、石張りの壁紙を張りました。当初は本物の石を置きたかったんですが、玄関もなるべく広い設計にしたかったので、土間のシュークローゼットスペースを広く設けました」
壁紙も入念に選定し、遠目から見れば本物の石と見紛うほど。ほかにも関根さんの趣味である植物やアメリカンな棚や小物が置かれ、扉があれば実現しえなかった空間に仕上がっている。
生活をより充実させてくれる屋外スペース。
次は、吹き抜けをなくしたことで、スペースが拡張された2階へ。
トータルで3部屋あり、ひとつは夫婦の寝室で、もうふたつはフリールーム、最後のひとつはペット部屋になっていて、かわいいフェレットとチンチラが元気に動き回っている。
フリールームとして使っている部屋は、ゆくゆくは子供部屋に。もうひと部屋はこれから先、家族がさらに増えたときのために残してある。これだけ部屋数があれば、どんな家族の形にだって対応できる。
+BOXの真上に位置するバルコニーは、家族みんなのお気に入りスポットのひとつ。テーブルと椅子が常設され、天気のいい日はピクニック気分でランチをしたり、夜は煙を気にすることなく、焼き鳥や焼肉を食べたりしているという。電飾を灯せば雰囲気も抜群にいい。
「春や秋は、ここで家族団欒の時間を過ごすことも多いんです。庭もいいんですけど、バルコニーはよりプライベート感があって好きなんです。周辺には高い建物がないので、夏は近くで開催される花火大会をここから見ることができるんですよ。なくても不便ではないかもしれないけど、あると生活が充実する、そんな場所です」
+BOXにしたことで、住空間の活用の幅がまた更に広がっている。
家の脇には、ドッグランとしても使えるほどに広い屋外スペースも設置されている。バルコニー同様、人工芝が敷かれていてアメリカンフェンスが囲む。今夏は璃茉ちゃんがプール遊びする場所として大活躍した。
安全を確保しながら、騒音も気にすることなく、子供を遊ばせておける広々した屋外スペース。これだけ贅沢に土地を使える場所だからこそ実現した設計だ。なにも制限されることなくのびのびできるなら、璃茉ちゃんもきっとまっすぐ育ってくれるはず。
「将来は、このスペースでBBQなんかできたらと思っています。そのために、人工芝を全面に敷かずにコンクリートの部分も残してあるんです」
独立した蛇口も設置されているし、窓をあければキッチンにもすぐアクセスできる。キャンプ場へ行く必要もなくBBQを快適に楽しめるスペースは、羨ましいかぎりだ。
家づくりはこれからも続いていく。
こうして、オリジナルのゼロキューブに仕上がった関根邸。自由なアイデアで家づくりができたのは、『LIFE LABELの家づくりアプリ』がひと役買ったという。
「ゼロキューブを作るとなったときに、アプリが本当に頼りになりました。だいたいの予算がわかるのもそうだし、なにより、これまで建てられてきたゼロキューブを見ることができました。いろいろな内装例を見て、このディティールが必要かどうかを吟味することで、自分たちらしい家に仕上がったんだと思います」
現在は当時に比べUIも進化し、一層使いやすくなった『LIFE LABELの家づくりアプリ』
住む前も、住んでからも参考になる、家作りのヒントがそこには眠っている。
住み始めて約2年。「まだ、やりたいことの半分もできてない」という関根さんの今後にも、アプリはきっと活躍してくれるはず。タグでの検索ができ、ピンポイントでアイデアを見られるので、困ったときはぜひアプリを立ち上げてみてほしい。
ゼロキューブは規格住宅でありながら、アイデア次第でどこまでも形を変えられる。
当たり前にあるものも、不要と思えば採用しないことができる。ゼロキューブの可能性は、どこまでも広がっている。
- Photo/Sana Kondo
- Text/Keisuke Kimura
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