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「好き」を暮らす

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「好き」を暮らす

ユニークな内装建材で人気の「toolbox」と一緒に、LIFE LABELでは「住む、が一生の趣味になる」をテーマにしたコラボレーション住宅「ZERO-CUBE TOOLS」をスタート。そこで、家族の「好き」を追求し、心地いい暮らしを送るさまざまなご家族を訪問。好きが詰まった暮らしのヒントを教えてもらいます。第6回目はネット古書店「六畳ブック」の高橋達矢さん・真弓さん夫婦のお宅をお邪魔しました。

戦前に建てられた日本家屋で
大好きな古書に囲まれて

高橋達矢さん・真弓さん(六畳ブック)

築100年の趣きある古民家で、
ネット古書店を夫婦&猫で運営

大学院を卒業後、建築会社に勤務した高橋達矢さん。物心ついたときから本が大好きで、社会人になった頃には自宅が古書でいっぱいに。「大好きな古書に携わる仕事をしたい!」と一念発起し、7年前にネット古書店をオープンしました。現在、奥様の真弓さんと名物店長&副店長の猫2匹とともに、古書に囲まれた毎日を送っています。

どうしても心惹かれる
人生の「好き」を3つ

改装を重ねた築100年の古民家を自宅兼倉庫としている高橋夫婦。本好きが高じてネット古書店を営むお二人には、人生に欠かせない3つの好きがありました。1つめは買取りに行くたびにワクワクをくれる古書。2つめは歴史や時間の流れを感じる建物や古道具。3つめはかけがえのない癒しをもたらしてくれる猫との時間。ネット古書店「六畳ブック」を運営する日々には、そんな3つの好きがたくさん詰まっていました。

戦前から経つ日本家屋を改装し、増築を重ね、今ある姿に落ち着いた六畳ブックの店舗。一階を古書の倉庫に、二階を生活空間にしています。縁側からはいつでも明るい陽射しが差し込み、仕事場はいつでも穏やかな空気が漂います。

No1

大好きな古書に携わりたい!
30代でネット古書店をオープン

大学院を卒業してからずっと建築会社で働いていた高橋達矢さん。建築の仕事は楽しかったものの、幼い頃から好きだった本に関わる仕事をしたいと次第に思うようになり、30代でネット古書店のオーナーに。開店までの下積みとして、休日ともなれば古書店を営む知人に仕事の仕方を教わり、出張買取りの際は一緒に同行していたそう。

「蔵書の買取りの際、知らない方のお宅に行くときが一番ワクワクします。どんな本に出合えるんだろう、どういう本をコレクションしているんだろうって。興味が尽きません」と話す達也さん。お客さんのなかにはとても人見知りの人もいれば、買取りが縁で仲良くなり、イベントを一緒に開催するほど親しくなった人も。普段はなかなか共通点がないような職種の人に出会えるのも、この仕事の醍醐味だと話します。

「買取りに行くと、今まで無縁だったビジネス指南書や自己啓発本などに触れる機会がたくさんあるんです。こんな本があったんだ!と楽しくなりますね。ついついその場に座り込んで読み耽ってしまうほど。自分の知らないスペシャリストから新しい世界を教えてもらえることで、知識の幅もグンと広がりました」と、真弓さんも楽しそう。

No2

古書にしっとり馴染む
古道具と古民家で暮らすこと

駅前の喧噪から離れた目黒の住宅街に高橋さんの自宅兼倉庫はあります。戦前からの古い平屋の軒をそのまま残し、覆いかぶせるように新しい屋根を加えて増築を重ねたユニークな一軒家。ここが高橋さん夫婦の生活の場であり、仕事現場でもあります。

「新しいデザインにはあまり興味がなく、時の流れを感じるような古いものが好きなんです。そして、古書にはやっぱり古民家がしっくりくるので、都内で古い家を探していたところ、この物件に出合いました。梅や柿の木が植わる大きな庭もあって、一目でここが気に入って。家のなかに入ると、玄関の扉や靴箱、漆喰の壁や障子など、昭和の空気を感じるしつらえがしっかり残っていたので、さらに気に入りました」と達矢さん。そんな古民家の空間には、今や本棚が所狭と配置され、なかには達矢さんのDIYによる本棚も。「雑誌、ハードカバー、文庫本がそれぞれ入る本棚が欲しくて、天井ギリギリの高さに合わせて自分たちで作ったんです。他にも、アンティークショップの方がロンドンで見つけてきたアンティークの棚や、古道具屋で手に入れた棚を並べているのですが、どの家具も味があってこの家にしっくり馴染んでくれました。夫婦共に、こういった歴史を感じる古いものに囲まれた暮らしが好きなんです」。

天井を見上げると、そこには釣り糸で吊るされた多くの本。空を羽ばたくようにディスプレイされており、これも達矢さんと真弓さんのお手製とのこと。ただ古いだけではない、遊び心のある発想で、高橋さん夫婦ならではの古書店が成り立っていました。

No3

かけがえのない猫たちが
日々の活力の源に

高橋さんたちが営む「六畳ブック」にはもう1つ、特別な存在があります。それは、ペルシャ猫の“ぬく”とエキゾチックショートヘアの“のび”。ぬくが店長で、のびが副店長を務めているそう。この二匹が名物店長となり、多くの猫愛好家から六畳ブックは絶大な支持を得ています。インスタグラムのフォロワーの多くもこの二匹のファンだとか。

「古書が好きな人って、なぜか不思議と猫好きな人が多いんです」と笑う真弓さん。だからこそ、普段はネット古書店として店舗は開けていない六畳ブックスも、イベントの際にはぬくとのびのファンが集まるそう。「定期的に開放日を設けて、お客さんとのふれあいの場をつくっています。この二匹に癒されるって言ってくれるお客さんも多くて」と、達矢さん。とはいえ、ぬくとのびに最も癒されているのは、他ならぬ高橋夫婦。仕事がいくらハードでも、この二匹がいるだけでがんばれると言います。だからこそ、猫のいない暮らしは考えられないほど。それだけ、夫婦のエネルギーの源になっているぬくとのびでした。「猫ともっと一緒に過ごしたいために、自営業になったところもあるんです(笑)。それまで私はアパレル業界で働いていたのですが、会社に勤務しているとその間会えないのがさみしくて。もっと一緒の時間が過ごせるようにこの仕事をしているようなものです」と話す真弓さん。

二匹がいるだけで、この空間にいることが楽しいそうです。そんな大の猫好きの真弓さんは、猫が安心して暮らせるアパートが少ないことを危惧して、なんと、猫のための内装をふんだんに取り入れた猫アパート「MiMi(ミミ)」を2月にオープンし、現在入居者募集中だそう。猫によって仕事の在り方が大きく変化した高橋夫婦でした。

これからの住まいの
楽しみ方は?
自分と家族の
「好き」の新しいカタチ

自分たちの“心地いい”をたくさん詰め込んだ住まいも、時間の経過や子どもの成長に合わせて、その姿は多様に変化していきます。ライフスタイルに合わせて必要な空間をチョイスできる「ZERO-CUBE」に住むなら、どんな使い方をしたいのかを達矢さんと真弓さんに聞いてみました。

「2人で欲しいなぁって思うのは、猫と人間がもっと共存できる土間スペースです。猫が自由に歩いて移動できるように、天井には歩きやすい梁があったり、もしくは天井が複雑なジャングルジムになっていたり(笑)」と、真弓さん。「あと、トイレ置き場に我が家も困っているので、土間にきちんとしたトイレスペースもつくりたいですね。例えば、壁に穴を開けて、そこをもぐると先にトイレが備わっていて、外からはトイレに見えない仕組みとか」と、達矢さん。2人して猫と暮らすための空間のアイディアがいっぱいでした。

そんな猫愛に溢れた2人は、買取りの依頼を受けて査定金額を出した後、その代金を希望する団体に寄付できるサービスも開始。森や海などの環境保護や動物愛護団体などの募金先と連携し、いつでもお客さんが寄付できる仕組みを作りました。こういった他にない試みやサービスが備わっていることが、六畳ブックにリピーターが多い所以かもしれません。

make a room 次の「好き」をカタチにするわたしの『ZERO CUBE』

「ZERO-CUBE +BOX」を土間にして、猫が自由に暮らせるスペースにしたい。天井の梁はそのまま残し、猫が散歩できる道として活用。置き場に困るトイレも上手に隠してスペースを確保したい。

名物店長&副店長のぬくとのびと一緒に、味のある古民家で古書店を営んでいきたい。今はネットでの運営だけど、いつか来客できる実店舗としてもオープンしたい。そんな高橋夫婦の夢は、四季を感じられる日本家屋でさらに拡大していきそうです。

PROFILE
高橋達矢さん 高橋真弓さん

10年前にネット古書店「六畳ブック」をオープン。愛らしい2匹の猫がお店のマスコット的存在に。出張買取だけでなく、30冊から無料で本を送って査定できるサービスも実地。 http://www.book6.jp/

photographer 原田教正 writer 仁田ときこ

LIFE LABEL MAGAZINE

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