- Mr. Standard produced by POPEYE
- 「“普通にいい”スタンダードを住宅にも」をコンセプトに、LIFE LABELが雑誌POPEYEとタッグを組んで立ち上げたプロジェクト。機能はシンプルに、無駄な素材を省くことで、住む人の個性が引き立つような家ができました。好きなものを詰め込んで、自分らしく家をアレンジできる「Mr.Standard produced by POPEYE」の詳細は特設サイトにて。
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- Keigo Okazaki(モデル/ビートメイカー)
- 1998年、滋賀県生まれ。世界的ファッションブランド「VETEMENTS」から、突如Instagramにてオファーを受け、パリコレのランウェイでモデルデビューを飾ったシンデレラボーイ。モデルだけでなく、音源制作を行うビートメイカーとしても精力的に活動中。
- Instagram - @keigo__okazaki
工場勤めから、雑誌の表紙を飾るファッションモデルに。
自宅のチャイムを鳴らすと、少し眠そうな顔でドアを開け出迎えてくれたKeigoくん。今や彼の凛としたその顔は、雑誌や広告、街中でもよく見かけるようになった。人気モデルというと、なんだか取っ付きづらいイメージになってしまうけど、Keigoくんはいつも自然体。そんな彼は、意外にも当初モデルを目指して東京に上京した訳ではなかった。
「高校を卒業して音楽をやりたかったんです。でも機材を買うにもお金があった方がいいから東京で就職しようと思いました。どこで働くかって考えた時に、映画『8 Mile』のエミネムを思い出して、音楽やるなら工場だな!って(笑)」。
そんな彼の転機として、ファッションブランド「VETEMENTS」からInstagramでコレクションモデルのオファーの話が舞い降りる。
「当時そこまでファッションに興味はなく、VETEMENTSのことも知らなかったんですけど、友達に聞いたらなんか凄いらしいから行ってみようと。海外へ行くには仕事を辞めないといけないから、その時に工場の仕事も辞めました」。
モデル業が本格的していくにつれて、興味を持つようになったファッション。行きつけの古着屋では、よくヨウジヤマモトやコムデギャルソンの服を買うのだとか。でも、彼の洋服に対する向き合い方はあくまで等身大のまま。
「基本的に自分が高ぶった風に見えないような格好をしているかなと思います。別に高い服じゃなくても、なんかいいねってなる格好が好き。あと、最近は服作りを始めた友達も増えたので、友達からも買うようにしようかなって。ちょっと着てすぐ売ってしまうような服は買いたくない。モデルをやっていると服をいただける機会もあるんですけど、本当に自分が着たいと思わないと貰わないようにしています」。
工場で働いていた当時から、コツコツと買っては集めてきた音楽機材たち。そんなKeigoくんにとって特別な空間である制作部屋も案内してもらった。
「この家は友達が来る家にしようと思って。だから、家に友達が来たら、この部屋でみんなにくつろいでもらいます。楽器を弾いたり、飯を食べたり、絵を描いたり。その中で自分は曲を作る、というのがなんとなく遊びになっているんですよね。音楽に興味ない子が遊びでするラップとか、面白くてすごく好きなんです」。
家は楽しんでもらえる場所にしたい。
気に入ったものだけと言いつつも日々増えていく洋服たちは、クローゼットを丸ごと洋服用のスペースにすることで収納。そこには洋服を着ることを生業にしているKeigoくんだからこそのこだわりも垣間見える。
「服の収納の仕方で特に人と違うなと思うところは、パンツをS字フックにかけているところかな。着る時も選びやすいし、楽な上にシワも付きにくい。服はやっぱり手軽に綺麗に着たいじゃないですか。パッと取って着るけど、綺麗な方が良い。Tシャツなども、あまり細かく畳まずに取りやすいように片付けています」。
ソファはマガジンソファと呼ばれる、マイケル・ヤングによる名作家具の一つ。その名のとおり、ソファに座って雑誌を読むことをコンセプトとして作られていて、座面下に本を収納することができる。Keigoくんは、このソファで写真集などを読んで撮影前にイメージを膨らませているそう。
「インテリアはすごく好きで、オークションで探して買うことが多いです。特にスペースエイジ(1950年代~1970年代の宇宙開発時代に流行った、近未来を彷彿とさせるインテリア)の丸い家具が好き。そういう家具が好きなのは、音楽機材からインスピレーションを受けているからかも。機材って色合いがめっちゃ可愛いんですよ。機材を先に買っていたので、自然と家具もそれに合うようなものになっていったのかな。洋服もそうですけど、自分の好きな色や雰囲気があると全体的にそういうテイストになりますね」。
Keigoくんの部屋は色々なところに気になる物が置かれていて、つい「これ何?」と聞いてしまう面白さがある。
「家って楽しさが大事じゃないですか。せっかく遊びに来てくれた友達には、楽しんで帰って欲しい。だから、卒業証書なんかはパッと手に取れるようなところに置いておいて、勝手に読んで楽しんでもらえるようにしています。あと、棚に飾っているものは貰い物が多いかもしれないです。自分の中でも大切な思い出の品たちですね」。
POPEYEの家「Mr.Standard produced by POPEYE」、理想のオープンシェルフを妄想。
「手軽に綺麗に着れる洋服収納」や「友達が楽しめる空間」など、自分ならではの家へのこだわりを語ってくれたKeigoくん。もし、そんな彼が「Mr.Standard produced by POPEYE」に住んだなら、リビングの奥に見える大きなオープンシェルフをどのように使うのだろうか?
その答えは至ってシンプル。友達が見ても自分が見ても、楽しめるものや気持ちいいものが理想的なんだとか。
「今は使ってない名機みたいな音楽機材と一緒に洋服とかを並べて、自慢できるような棚にしたいですね。自分の中でのルールなんですけど、音楽機材やレコードの上に音楽関係以外のものを置くと運気が下がってしまいそうなので、洋服は左側、音楽関連は右側としっかり置く場所を分けて使いたいです」。
現実的な理想のオープンシェルフもいいけれど、せっかくなので実現が難しそうなボツ案も聞いてみた。
「テーマは地球です(笑)。昔から自然がめっちゃ好きなんです。今は引っ越しの作業中で植物とかを置けていないのですが、どんなに綺麗でモダンな家でも、自然の要素って必要だと思うんですよ。植物だったり、生き物だったり。植物を少し置くとかじゃなくて、棚板を貫いて木を育てられるぐらいのオープンシェルフがあってもいいかもしれないですね」。
最近はファッションの広告動画などで、ビートメイカーとしてのKeigoくんの名前も目にするようになった。一方のモデル業も、海外へと仕事の幅を広げようとしているというから、今後の活躍がまた楽しみだ。二足の草鞋を突き詰めていく彼が、理想と思える家に住んだらまた会いに行ってみたい。
- Photo/Hidetoshi Narita
- Text/Sota Nagashima
- Illust/Yoshifumi Takeda
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