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「NO RULE RESTAURANT」犬山紙子・劔樹人夫婦の食卓事情
FOOD & HEALTH 2022.07.13

「NO RULE RESTAURANT」犬山紙子・劔樹人夫婦の食卓事情

みなさんは家での食事の時間を楽しんでいますか?家事の役割分担や料理の具材、健康のため…など、知らず知らずのうちに世間の常識にとらわれて、自由な食事を楽しめなくなっている、なんてことはないでしょうか。 でも、食事はそれぞれの家ならではのルールが存在するくらい、もっと自由で楽しいもので良いはず。そこで今回は、日々「ノールール」な食時間を楽しんでいるエッセイスト、コラムニストの犬山 紙子さん、漫画家、ミュージシャンの劔 樹人さんご夫妻の食卓事情をご本人たち書き下ろしのエッセイと漫画とともにご紹介!

INFORMATION
犬山 紙子
犬山 紙子
いぬやま かみこ|1981年、大阪府生まれ。イラストエッセイスト、コラムニスト。大学卒業後、仙台の出版社でファッション誌の編集を担当。2011年友人たちの恋愛模様を綴ったブログ本でデビュー。ユーモア溢れる独自の視点が高く評価され、雑誌、テレビ、ラジオなどで幅広く活躍中。主著に、『すべての夫婦に問題があり、すべての問題には解決策がある』(扶桑社)『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ社)等。
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劔 樹人
劔 樹人
つるぎ みきと|1979年、新潟県出身。大阪での大学時代からベーシストとして音楽活動を開始。2008年よりダブ・エレクトロユニット「あらかじめ決められた恋人たちへ」に参加。2009年、株式会社パーフェクトミュージックにてロックバンド「神聖かまってちゃん」のマネージャーとしての活動を開始。杉作J太郎率いる「男の墓場プロダクション」所属。2014年、エッセイストの犬山紙子と結婚。同年、『あの頃。男子かしまし物語』(イースト・プレス)『高校生のブルース』(太田出版)の2冊のマンガで漫画家デビュー

つるちゃんに甘えたかった。

一緒に暮らしてから9年目。結婚する前から夫・つるちゃんの料理を食べてきた。付き合い始めの頃、家事の役割分担について考えの甘かった私は「私が家賃と生活費を出すから、家事をお願いしていい?」だなんて聞いて、そこから彼のご飯を食べるようになったのだ。あの時は、長年憧れだった「恋人の手料理を食べて暮らす」が実現してただただ浮かれていた。夜に帰っても、「罪悪感軽めの、でも炭水化物が食べたい」とか無茶苦茶言って夜食にえのきたっぷりうどんを作ってもらったり。一言で言えばつるちゃんに甘えたかったのだ。私はかなりの甘えん坊で、それは40歳になっても止まることを知らない。自分が甘えん坊だと気がついたのも30代半ばと遅く、これはまだまだ母に甘えたい時に母の介護がスタートしたことと関係もあるのかなと思う。それか、全人類みんな甘えん坊なのかもしれない。わからない。

とにかく甘えん坊中年の私は、甘えたいと口に出して言うのが恥ずかしいから「ご飯作って!」と言っていた。

子どもが生まれてからもこんな役割分担ではつるちゃんの負担が大きすぎるため、家事分担は1日の仕事量がトントンになるよう見直すことに。見直した結果、料理はつるちゃん担当のままとなった。彼は誇りを持って料理をしていたし、その姿はカッコ良いし、味だって最高。作るのが大変な日はお休みしてもらいつつ、我が家の食卓はつるちゃんが作り上げている。

つるちゃん流が、一番美味しい!

このすき焼き風パスタはお店で出会ったもの。横浜に家族で遊びに行った時、駅ビルのパスタ専門店で食べたすき焼き風パスタが美味しかったのだ。気取ってない、どこか懐かしいその味は「美味しい美味しい、これは美味しい」と二人で分け合って食べた。「おうちで似た感じのできる?」と聞くと、少し真剣な顔で上を向いた後「たぶん」と答えてくれる。

そう、私は外食時「これ家でも食べたい」と思うとつるちゃんに聞いてしまうのだ。こんな無茶振りの質問をしても怒らないのがすごい。そして上を向いて考えるつるちゃんはお料理AIロボのようだな、といつも思う。「あの具材と、あの調味料と……」とこれまでの経験と知識を駆使し、ピピピピピと何か計算している。あの顔がすごく好きだ。

そして完成したつるちゃん流すきやき風パスタは、私が好きなテイストがさらに加えられており、最高に美味しいものとなっていた。いつだってそうだ。お店で食べたものは、私好み度がさらにアップされて食卓に出てくる。私が喜ぶように、何か小技を使ってくれているんだろうか。とろりと卵が絡んだ麺が口に滑り込む、優しく甘い、懐かしい味が口いっぱいに広がる。甘えたいという私の気持ちも優しく優しく満たされてゆく。

『私の料理と私たちの食卓』

犬山 紙子、劔樹人ご夫妻のご褒美メシ「すき焼き風パスタ」レシピ

【材料(2人分)】

パスタ200g
玉ねぎ1個
牛肉薄切り100g
えのき1パック
長ねぎ1本
オリーブオイル大さじ1
にんにく1片
温泉卵2個
水菜1束
すき焼きのたれ(適量)

①あらかじめ材料を切っておく。「食べやすい大きさであればどんな切り方でも大丈夫です。(笑)」

②フライパンにオリーブオイルを入れ熱し、中火で玉ねぎがしなっとなるまで炒め、水を加え沸騰したら半分に折ったパスタを加え表記時間通りに茹でる。

③パスタを茹でている間に、別のフライパンにオリーブオイルを入れ熱し、中火で牛肉、長ねぎ、えのきを炒める。全体に火が通ったらすき焼きのたれを加え、加熱する。

④パスタが茹で上がったら具材を移し、水菜を加え混ぜ合わせる。皿に盛り付け、温泉卵を乗せたら完成。

  • Text/Kamiko Inuyama
  • Comic/Mikito Tsurugi
  • Photo/Takuroh Toyama
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