金子 渚|もしSunny Track House(サニートラックハウス)に住んだなら?
渋谷の人気サロン「DISCO」のオーナー、ネイリストである金子渚さんは、“コンパクト”な住まいで、仕事も育児も、そして友人たちとの時間もつつがなく謳歌する。それを叶えるのは、リビングからつながるルーフトップテラスの存在。「HAPPY OUTSIDE BEAMS」とLIFE LABELが作った住宅「Sunny Track House(サニートラックハウス)」にそっくりの住空間が、暮らしをのびのびと、全方位的に豊かにする。
- 金子 渚(DISCOオーナー/MAIDEN PR)
- かねこ・なぎさ|コンサバにならないエッジィなネイルアートの先駆けとして知られるDISCOのオーナーとして、またネイリストとして活動する2児の母。夫の恭浩さんは彫金師で、2012年に夫妻で立ち上げたジュエリーブランドMAIDENのデザイナーも務める。
- Instagram - @nagisakaneko
住まいがコンパクトなら、生活動線がシンプル。
渚さんの住まいは、リビングから寝室までがひと続き。玄関を起点に、左手にリビング、右手に寝室とゆるやかに分かれているものの、壁や扉を隔てておらず、構造的にはワンルームだ。
「もともと、家はコンパクトな方が好きなんです」とさらりと話すが、その心は?と聞けば、「お掃除とか、ラクじゃないですか(笑)」と照れ笑いしながら打ち明ける。
「家の中の移動が少なくて済むのもいいんです。階段やドアがないので、とくに子どもたちが生まれたばかりの頃は、夜中に起きてリビングからなにかを取ってくるのも、すぐでした」
家族4人と愛犬のコツメが暮らすには、ややミニマルにも思える家。それでも、子どもたちが生まれる前からおよそ10年にわたってここに暮らしている。
そんな住まいでの暮らしをうんと快適にしているのは、リビングからつながるルーフトップテラスの存在だという。そこだけでひと部屋分あるほど、広々としたスペースを見せてもらった。
裸足で行き来する、カジュアルで見晴らしのいいテラス。
「室内がコンパクトでも、このテラスがあるので開放的です。ここは低層マンションですが、周辺には緑が多くて見晴らしもいいですし、周りの住宅から適度に距離が保たれているから、とても静かなんです」
基本的には渋谷にあるショップ「DISCO」に立ちながら、SNSのための画像や動画撮影、事務仕事のために自宅で仕事をすることも多いという渚さん。そんなときは、気持ちのいいテラスを望めるダイニングテーブルが定位置。
また、友人たちが気軽に集まっては、テラスでおしゃべりしたり、お酒を楽しんだり。最近は、子どもの学校の友達がテラスで遊びにやってくることも増えたのだとか。
「家族も、頻繁に遊びにくる友人たちも、室内とテラスをいつも裸足のまま行き来するんです。そういうカジュアルさも、とても気持ちよくて」
なにより、職場がある渋谷の喧騒としっかりと心の距離を取ることができるから、からだも休まるのだという。「ここに暮らしはじめてから、仕事も順調。気がいいのかもしれません」と、なかなか離れがたいのにも頷ける。
昼は子どもたちの遊び場、夜はひとりで思いふける時間に。
Sunny Track Houseの2階部分は、渚さん一家が暮らす住まいをそのまま大きくしたような作り。室内リビングとアウトサイドリビングで構成され、しかも段差なくシームレスにつながる。室内にいながら、外を感じられる住空間だ。
「いまの暮らしそのままに住むことができそうですね」と、渚さんもすぐにイメージが湧いた様子。
「友達、何人呼べるんだろう…! 子どもたちもたくさん集まって、わちゃわちゃな感じも楽しそうですよね。これくらい広いテラスなら、走り回ったり飛び跳ねたりも気兼ねないだろうし」
たしかに、自由に遊べる場所が少ない都会の子どもたちにとっては、公園さながらのプライベート空間になる。
「夏はプールを出したり、テントを張ったり。冬は、積もった雪で雪だるまを作ったり。自然も季節もたっぷり満喫できますね」
大の植物好きだという夫の恭浩さんが集めた植物たちは、テラスに出したり、リビングの日当たりのいい場所に置いたりすることで、驚くほどすくすく育っているという。Sunny Track Houseのアウトサイドリビングなら、きっとなおのこと。
渚さんにとって、テラスで過ごす日中はもちろん、夜にひとりでしっぽり過ごす時間はとりわけ貴重だとか。
「真っ暗が好きなので、あえて照明はつけず。その方が心も休まる気がするし、ネイルデザインのイメージって、本当にぼーっとしているときに生まれることが多いんです。『翌日のお客さんにどんなデザインを提案しよう?』とか、『彼女はこんなのが似合いそうだな』とか、想像が膨らみます。だから、Sunny Track Houseのアウトサイドリビングに置くとしたら、ゆったりと休まる椅子。それだけあれば十分かも(笑)」
ウッディな内装と好バランスな家具が、まさに気分。
「子どもたちがアウトサイドリビングで遊び回っているあいだ、大人たちは室内リビングでゆっくりしていても、つねに目が届くのがいいですね」と、Sunny Track Houseでは、子どもと大人が思い思いの時間を過ごしながらそれでいてひとつの空間にいられることに渚さんは目を見張る。
「リビングとひと続きになっていれば、みんなで作った料理をサッと外に持ち出せそうですね」
「キッチンの奥の窓も素敵。料理中も開放感がありそう」と、キッチンが窓に囲まれていることも、いまの住まいとそっくりで親近感を持った様子。
「Sunny Track Houseのウッディな内装とバランスを取れるシンプルなインテリアを選びたい。いま愛用している家具やインテリアが、そのまましっくりきそうです」と渚さんが示したのは、スイスの名作家具・USMのサイドボード。
「実は、おもちゃ箱なんです。テラスにつながる窓から目線を移したときにも、すっきり、さっぱりとさせたくて」
シンプルな部屋づくりを目指しながらも、「かといって“ミニマリスト”になりたいわけじゃないんです。それはカラーレスな感じがするから」と、さまざまなものからインスピレーションを得るネイリストとしての顔ものぞかせた。
住まいの核が“外”なら、暮らしはどこまでものびのびと。
コンパクトな室内スペースをのびのびと拡張し、暮らしの全方位を拡充させるテラスの存在。渚さんの住まいの核は、ほかでもなく“外”にあるようだ。
家族と過ごす日常も、たくさんの友人たちとにぎやかに過ごす時間も、そして、ひとりで過ごす貴重なひとときも。Sunny Track Houseのように広々としたアウトサイドリビングがあれば、暮らしがくまなく充実する。そのことを経験的に確信しながら、これから思い描く住まいについては、「広くて天井が高い住まい。でも、リビングから寝室までがひと続きになっていて、構造はコンパクトであること」と、ブレない理想を掲げる。
- Photo/Hisanori Suzuki
- Illust&Design/Daiskech
- Text/Masahiro Kosaka(CORNELL)
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