
- filmbum
- 家を舞台に巻き起こる「HOME STORIES(ホームストーリーズ)」を集めた、みんなで撮ってみんなでつくる動画アルバムメディアです。名前の由来は"記録"するfilmと、"記憶"するalbum。Dolive の住宅を舞台に、様々なジャンルで活躍するクリエイターが制作したfilmbum ORIGINAL作品も掲載。
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“理解できない” という作品も必要なんだと思う
ー 石井さんの作品って突拍子ないですよね(笑)。なんて言うか、予測できない。世界観の端々に洗練されたシーンはあるんですけど、それを見せたいわけではなくて、掻き回されて、最終的に何が言いたかったんだろう? っていう疑問にも似た感想が出てくる。まさに石井ワールドですよね。
俳優陣にもよく “意味がわからない” と言われますよ(笑)。たとえば『茶の味』という作品は、今住んでる家の近くにある、公園あたりをウロウロして、木漏れ日や木の影なんかを撮りながら思いつきまして。風景って、実はキャラクターを持っているんだなって思ったんです。それでその動画を俳優たちに観せて、こういう映画が撮りたいんだって伝えたんですけど、 意味がわからないって言われました(笑)。
ー その視点で撮ったからこそ、ああいう映画になったんでしょうね。ちなみに、石井さんは今の映画界について思うことはありますか?
俺にもっと撮らせてほしいなって思いますね(笑)。
ー 手を挙げればいくらでも撮れるじゃないですか(笑)。それにしても今回、絵コンテを拝見して驚きました。絵コンテのレベルを超えていますよね。
まず、俳優の森岡龍を使うっていうのは決まっていて。彼がワークショップを開いたら面白いなって思って、絵コンテを書き込んでいきました。作品で使わせてもらった「FREAK'S HOUSE(フリークスハウス)」からも、イメージを膨らませることができました。壁の木の質感が気に入りましたし、中庭から光が入ってくるところも良かった。予算があまりなかったので、照明を使わずに済んだから(笑)。
ー それはよかったです(笑)。それにしても今の映画って、オリジナル脚本のモノってなかなかないですよね。
今は、ある程度観客の動員が見込めないと映画って作れないんですよ。だから、小説や漫画が原作のものが多い。でも僕は、先が見えないから面白いんじゃないのかなって、思うんですけどね。予備校時代に立ち読みしたアート作品も、全く意味がわからなかったですよ。でも理解できないから、見入ることができるんじゃないかなって。 “理解できない”という共通言語や、悩ませてくれるっていう作品も必要だと思うんです。
ー 今回の作品も、途中まで何を描きたいのかがわからなくて。まさに石井ワールドですよね。
作品自体は、映画の構成にちゃんと沿って作っているんですよ。でもそこに無意味なもの・よくわからない要素を入れて、わざとつまづかせる。そうすると作品が締まる。『ノリオカワークショップ』も真ん中にアクションを持ってきて、読めないなってとこを入れたんです。
ー でもほんと、ここまでわからない監督っています(笑)?
僕にとって、映画作りは趣味ですから(笑)。
今回の作品は、自分が面白いなって思うポイントと、観てくれる人が面白いと感じるポイントが、重なっていたらいいなと思います。
独特の石井ワールドに引き込まれる仕掛けが随所にほどこされた予測できない展開は、映画ファンのみならず惹きつけられる作品であること間違いなし。まずはfilmbumにアクセスして作品をチェックしよう。
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