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加藤一美(kiira)|平屋が叶える開放感。リビングから外までフラットにつながる一軒家。
OUTDOOR 2023.04.19

加藤一美(kiira)|平屋が叶える開放感。リビングから外までフラットにつながる一軒家。

「部屋の中で仕事をしながら、外で遊ぶ子どもたちの姿が見える家に憧れて…」。心地よさを追求しながらそんな想いを形にした、アパレルブランド「kiira」のディレクター・加藤一美さん宅。リビングに面した大きな窓は開放感たっぷりで、全開にすると家と外の境目がわからなくなるほど。シームレスな平屋住宅に散りばめられた、家づくりのこだわりを紐解いていく。

INFORMATION
加藤一美さん/剛大さん(kiiraディレクター)
加藤一美さん/剛大さん(kiiraディレクター)
アパレルブランド「kiira」ディレクター。東京都生まれ。中高生時代にファッションに関心を持ち、販売やプレスアシスタントを経て、独立。アパレルブランド「kiira」を立ち上げる。4年前に家族で葉山へ移住。自然を感じる暮らしをしながら、山と海の遊びを楽しんでいる。

外に住んでいるような家に。自然・光・風を感じる暮らし。

300坪の敷地に建つ平屋住宅。家をぐるりと囲む外周にほとんど壁はなく、その代わりに大きな広い窓を取り付けた加藤一美さん宅。窓枠やサッシも極力シンプルに、開け放つと家の中と外がフラットにつながる設計に。「時間に縛られない暮らしがしたくて」。自然と自由を求めて葉山へ移住した一美さんとご主人の剛大さん。まさに固定観念にとらわれず、豊かな発想から生まれた空間で暮らしている。

せっかく都会を離れて暮らすなら、家の中にいてもとことん自然を身近に感じられる場所にしたい。そしてそれを家の中にいても体現できるように。そんな想いから設計士には「家の中だけど半分外みたいな、外に住んでいるような家を作って欲しい」とリクエストした。既製品はできるだけ使わずに、照明やキッチン収納、テーブル、椅子など設備や家具ほとんどが設計士によるオリジナル。トタン屋根やモルタルなど、工場を思わせるような素材に木材をいい塩梅で組み合わせることで、温かみとかかっこよさが融合している。

想いを叶えたのはなんといっても広くて大きな窓。ショーケースなどに使われる透過ガラスで、よりクリアに外の自然を身近に感じさせてくれる。そして、光がたっぷりと降り注ぐ広々としたリビングの床は、外との一体感を生み出してくれるモルタル床に。床暖房を設置するにあたって、モルタルがクラック(ひび割れ)することも想定のうち。「クラックによって、より外っぽさが出て気に入っています。ここまで大きな割れ目になるとは想定外でしたが(笑)」。熱効果があり、床暖房を切っても3〜4時間は温かいそう。

ここまで開放的なデザインだと、気になるのが外からの視線。その課題は「地形を変える」ことで解消されている。建物が建つ場所を一度掘って低くし、その土を少しずつ道路に向かって積み上げることで、リビングから寝室までを緩やかな斜面に。道路から室内は見えず、広い屋根だけが見えるようになっている。

家族が自然と集い、思い思いに過ごす心地いいリビング。

ここで暮らすようになって、自然と早寝早起きになったという一美さん。部屋に光が差し込む5時頃に起きて、ヨガや瞑想をしたり、白湯を飲んだりしながら、ゆっくりと1日が始まる。日中は海まで散歩したり、家で読書をしたり。特に一番長く過ごすキッチンは一美さんのお気に入りの場所。

「キッチンにいると、リビングや庭を見渡せるので気に入っています」。葉山は飲食店の閉店時間も早いので、家で夕食を食べることが増えたという加藤家では、もともと料理が好きな一美さんが近所で手に入る旬の食材を使って腕を振るう。「世田谷に住んでいた頃はスーパーに行けばなんでも売っていたけれど、こっちでよく行く近所の野菜販売所では旬のものしか置いていないんです。おかげで季節の野菜がわかるようになりました」。その日に手に入るものでメニューを考えて家族で食卓を囲む。「その季節に採れた野菜を食べるなんて当たり前のことかもしれないけれど、なんて豊かな生活なんだろうって思います」

普段は家族もほとんどリビングで過ごす。「子どもは宿題をしたり、リビングでバドミントンをしたり(笑)。主人は音楽を聴いたり作業をしたり、みんなそれぞれ自分の好きなことをして過ごします」

ブランドディレクターを務める一美さんは、家でデザインをしたり、東京と葉山を行き来しながら働いている。「都内で打ち合わせできるのですが、業者の方も『気持ちいいから行きたいです』と言ってくれる方も多くて」。広い土間が自宅での作業スペースになっている。

焚き火やBBQも。広い庭で外の遊びも存分に楽しむ。

「庭はまだまだ手がつけられていなくて…」と話すのは剛大さん。道路からも目立つスケートランプは、子どものために作ったもの。外から目隠しをする意味でも庭には植栽を増やしているところだという。「開発されて住宅が増えてきているけれど、この場所はもともと里山だったんです。もう一度、その景色を復活させたいと思っていて。最終的にこの家のまわりが森っぽくなればいいなと思いながら、少しずつ育てていく過程を楽しんでいます」

リビングに面した庭にはもともと植えられていた桜の木があり、春にお花見も。気温が上がり気持ち良い風が抜ける季節は、ほとんど窓を開放。友人たちを集めて、焚き火やBBQを楽しんでいるそう。「外でお肉を焼いたり、キッチンで料理したりしてリビングと庭を行き来します。もうすべてがリビングみたい!」。だが、虫が多いのも悩み。「暖かい季節は、室内でも虫取り網を2本持って、捕まえては外に逃がすのを繰り返しています(笑)」

家でのんびりと過ごすことも、外へアクティブに出かけることも好きな一美さん夫婦。2人の共通の趣味である旅も、キャンピングカーを購入してからますます楽しみが広がったそう。「先日も、子どもと一緒にキャンピングカーで九州をまわったんです」

自然の営みと気持ちの良い我が家は、表現の幅も広げてくれる。

葉山に移り住んで4年。この家に住み始めてから、よりシンプルで物を持たない暮らしになったという一美さん。インテリアもたくさんのアイテムを置かず、旅先で持ち帰った思い出の品や長く使えるお気に入りを少しずつ。その分、季節ごとに移り変わる窓からの景色がインテリアにも変化をつけてくれているという。「窓からの景色も、春や初夏には鮮やかな緑が広がって、秋になるとオレンジ色に、冬になると真っ白に。四季によって表情を変える景色は見ていて飽きません。空が広い葉山では、1日の中でも雲や月、太陽の動きもわかりやすくて、時間の流れを身近に感じられます」

生まれも育ちも東京・世田谷区の一美さんにとって、これまでとは勝手が異なるここでの暮らし。今では「なんでもっと早く移住しなかったんだろう」と思うほど気に入っているのだという。そして何より、「今日こうやって話してみると、やっぱり気持ちいいお家なんだって改めて感じました」という一美さんのひと言が印象的だった。ここで暮らし始めて洋服づくりの枠を超えて、もっと表現していきたいことの幅が広がったという一美さん。自然に囲まれた心地よい暮らしは、インスピレーションも刺激してくれているようだ。

  • Photo/Hisanori Suzuki
  • Text/Hitomi Takano

家全体をガラス張りにした事で、家の中にいながらも四季の景色の移り変わりなど自然を近くに感じられると話してくれた加藤さん。そんな暮らしをしたい人にお勧めしたいのが「Sunny Track House」だ。

LIFE LABELとHAPPY OUTSIDE BEAMSがつくった家「Sunny Track House」なら、2階リビングから繋がるアウトサイドリビングで、家にいながら外にいるような暮らし方ができる。
外アソビを気軽に楽しめるこの家で、あなたならどう過ごす?

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